・「やっぱこの家に住みたくなってきたわなぁ」(栄村から)

栄村復興支援機構『結い』のボランティア活動報告から被災者のつぶやきを紹介します。

栄村の山間部の地区に住む高齢のご夫婦の家は、地震で大きな被害をうけました。
家のなかに物が散乱し、「もうここには住めない、片づける気もない」と周囲の人に話していたそうです。

避難所でそんなつぶやきを聞いたご近所の方が、「元気をだして」と『結い』の存在を紹介。
4月1日、4名のボランティアが家の片づけに伺いました。

地震から2週間たちますが、家を片づけるのは初めてとのこと。
割れたガラスや食器の片づけ、ごみの搬出など一日かけてお手伝いしました。

夕方、少し片付いた室内をながめておばあちゃんが一言。
「やっぱこの家に住みたくなってきたわなぁ」
その言葉を聞いて「うれしかった」とボランティアは報告しています。

『結い』に入ってくるボランティアの依頼は、1日30軒ほどの依頼があったピーク時から、だいぶ落ち着いています。
それでも、毎日10軒ほどの新しいお宅から、依頼が続いています。
大きな被害を受けた家ほど、片づけを始める気持ちの整理がつくのに時間がかかることもあるのだと実感。
被災者の気持ちにゆっくりと寄り添いながら、復興に向けた息の長い活動が大切と改めて感じました。

福沢信輔 (長野県社会福祉協議会職員)

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