3月26日(土)~28日(月)の3日間、「結い」の支援に関わらせていただきました。
災害ボランティアセンターでの実際の活動は初めて。職場からも「何もできないかもしれないけれど、何かできることがあれば」という思いで出発しました。栄村は雪でした。地震のつめ痕が白い雪で隠れ、東北の壊滅的な状況を見ているせいか栄村の被害はあまり大きく感じませんでした。
担当は“炊き出しボランティアの調整”のお手伝い。寸胴を運んだりしました。7か所の避難所を回ってみると被災している方々の“疲れ・不安・イライラ”を感じました。被災して疲れきって、今は何も考えたくない、考えられないというのが現状だったかもしれません。
その中で、“村について教えていただくばかりの『よそ者』”に何ができるのか、考えさせられました。“そっとしておいてほしい”“でも復興に向けて少しずつでも前に進まなくてはいけない”という状況です。3日間しかいない『よそ者』がへたにかき乱して勝手に帰ってしまうわけにもいかず、その人たちが背負っている物を少しでも軽くすることができれば、と考えるようになりました。
週末にはたくさんのボランティアさんが「栄村のために何かしたい」「何でもします」と来ます。しかし依頼はそこまで出てきていません。床に座ってずっと待っているボランティアさんもいる。「何とかならないのか」というもどかしさで一杯になります。自分なりに考えて、地元の人の手を煩わせずにできることをと、ボランティアさんを派遣してもらい行動を起こしました。
善意で頂いたおそばを使ってボランティアさんと炊き出しをしました。やはり温かい物が一番喜ばれると考えたからです。避難所で三食配られるお弁当は冷たいのです。
行動を起こしたことがよかったかどうかはわかりません。ただの自己満足といわれればそうかもしれません。でも避難所にずっと詰めていた職員の方が「試食していいですか」「温かい物を食べたのは久しぶりです。いつも避難している人を優先して配るので冷めたものしか食べられなかった。そばが好きなのでうれしい」と。疲れ切った顔がほんの少し明るくなった気がしました。そして“おかわり”も!
聞けば自身も被災し家にも帰れない状況。家や家族のことも考えていかなければならないのにそれができない。2週間が経ち、やはり相当な疲れがあるのだと感じました。ボランティアさんも「待っているより何かできることがうれしい」と協力して下さいました。きっと次回も「何かしたい」と来ていただけると思います。
3日間はあっという間でしたが、支援と言うより、むしろいい経験をさせていただき、感謝しています。
栄村の方に「今何したいですか?」と聞くと「思いっきり酒飲みたいな・・・」と。震災前のような生活が、早く栄村に訪れることを心から願います。
喬木村社会福祉協議会 地域福祉係 筒井まなみ