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今月の一言  2013年2月

「老いと介護を支えたい!」

信濃毎日新聞社
メディア局出版部
部長 山口 恵子さん



「まるごと介護の本」(信濃毎日新聞社刊)
編集者の山口恵子さんにお聞きしました。

(1) 山口さんの「編集者の目」には、介護保険ってどう写っていますか?
 介護保険制度がスタートした2000年から、節目ごとに介護保険の本を作ってきましたが、改正の度に、制度が複雑でわかりにくくなっています。サービスの名称も戒名のようで長くて覚えられないですよね(笑)。
今回の本では、老老介護の人にも、とにかくわかりやすく、使いやすく、を心掛け編集しました。「家に来てくれる」「日帰りで通う」「通いや泊まり、訪問を組み合わせる」など、介護保険サービスを種類ごとに解説。具体的な事例や注意点、利用料も紹介しています。
今回痛切に感じたのは、家庭の介護力が低下しているのに改正法は在宅支援の志向を強めているという矛盾でした。
また、県の調査によると、自己負担増による生活苦でサービスの利用を減らした利用者が2割もいるという現実があるようです。利用者負担の軽減施策を行っている市町村と実施内容等、独自に行った市町村アンケートも収録していますが、そうした情報があるかないかで、介護の量も質も変わってしまう。『〝情報弱者〟にならないよう、必要な情報をどう届けていくか』この本がそんな役割を果たせたらと願っています。

 (2)介護サービスを選ぶためには、まだまだ情報が不足していますよね!
 本に挟み込んだ「愛読者カード」というはがきが、続々と届いています。ある日突然介護生活が始まり、驚きと戸惑い、わからないことばかりの中でこの本を手に取られたという女性は「この本は分かりやすく丁寧で、介護者の気持ちに寄り添って書かれており、読みながら何度も涙しました。常に手元に置いています」と書いてくださいました。また、「私は妻を亡くしたばかりだが、この本を手に取ってみると、こんな手もあんな方法もあったのかと感心してしまう。もっとみんなに読んでもらって悔いのない暮らし、介護負担の軽減に役立ててもらいたいと思う」という男性からのはがきもありました。本の表紙に、「老いと介護を支えたい!」と記しましたが、この本に携わった編集スタッフみなの願いです。そんな願いが読者に届いているのがうれしいですね。ネット時代とはいえ、こうした本のニーズはまだまだあると思います。

(3)「信州介護べんり帖」についての印象をお聞かせ下さい。
     今回の「まるごと介護の本」改訂版では、地域包括支援センターと居宅介護支援事業所一覧だけで、前回収録していた介護サービス事業所の名簿編を割愛したのですが、それは、まさに、この「信州介護べんり帖」があったからです。事業所の写真、地図、コメントも加え、利用者の身になってきめ細かな情報を提供していますよね。こんな充実したサイトにはかなわないからやめようと(笑)。介護保険以外の「ふれあいいきいきサロン」や「生活支援サービス」が調べられるのも魅力です。

(4)編集を通して、介護について感じた事がありますか
    7年間自宅でお母様を介護してこられた作家の落合恵子さんが、「愛する人を介護するものは、燃え尽きてはならない」と巻頭のメッセージで書いておられますが、介護者が自分の生活、人生のすべてを捧げてしまうような介護は双方にとって不幸です。介護しながら、自分の人生を大切に生きられるさまざまな環境整備が、地域でも、職場でも求められていると思います。少子化の中で、社会を支える働き手の介護離職は社会にとっても損失です。次回は、落合さんのように介護態勢を上手に整え、仕事と介護を両立させた方たちを紹介したいと思います。ただ、次の改正期、老老介護はおろか、1人暮らしの介護問題が深刻化、クローズアップされてくるのではないかと危惧しています。

    温かい笑顔と、素敵な会話、そして細やかな心遣いに感動!
インタビューの仕事を忘れてしまう位い楽しい時間でした。
辛いだけの介護にならない為に・・・介護に寄せる熱い思いが、次の出版に繋がるのでしょうね!
山口さん、期待しています!


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